BLOGブログ

お家の空気があなたの集中力を左右する!高性能住宅がもたらす”呼吸の快適さ”とは?

2025.10.28

テーマ: コラム 

空気と暮らしの関係

私たちが日常生活で何気なく過ごすお家の心地良さは、見た目のデザインや家具だけで決まるわけではありません。実は、空気の質も暮らしの快適さや健康、さらには集中力に大きな影響を与えています。

在宅ワークやお家の中での子供の勉強時間が増える昨今、「お家の中で集中できない」「なんとなく頭がぼんやりしている」と感じることはありませんか?
その原因のひとつに、室内の酸素量や二酸化炭素の濃度が深く関わっていることがあります。

集中力と酸素の関係

人間の脳は酸素を大量に消費する臓器です。成人であれば、体重の2%ほどの脳が全身の酸素消費量の約20%を使用していると言われています。つまり、空気の質が悪いと、脳の働きに悪影響を及ぼすということです。

いくつかの研究では、二酸化炭素濃度が高まると集中力や作業効率が低下することが報告されています。例えば、健康な成人を対象に行われた研究では、室内CO₂の濃度が1,000ppmを超えると、認知機能や注意力が有意に低下することが確認されています。
また、上記の数値を超えると眠気が強くなるという研究結果も報告されており、マスクをした状態であれば600ppmでも眠気が強くなることがわかっています。
こうした空気の質が日常生活での中で「頭がぼんやりする」「思考が鈍くなる」と感じる場面に繋がっているのかもしれません。

一方で、酸素濃度が十分に保たれている環境では、脳の処理速度や記憶力、集中力が持続されやすいことも報告されています。

つまり、快適に過ごせるお家とは、温度や湿度が快適なことはもちろん、酸素が十分に供給され、CO₂が適切に排出される環境でもあるのです。

高性能住宅と空気の安定

ここで注目していただきたいのが、高性能住宅の特徴です。高気密・高断熱住宅では、外気との熱の出入りが抑えられるため、室内の温度や湿度が安定します。そして、換気システムによる計画的な換気(第一種換気、熱交換システムの導入など)によって、常に新鮮な空気がお家の中を循環するように設計します。

単に寒さや暑さを防ぐだけでなく、空気の入れ替わりが安定していることで、CO₂濃度が上がりにくく、酸素が十分に供給される環境が保たれることが、高性能住宅の大きなメリットの一つと言えるでしょう。

実際、オーナー様からは「以前のお家より観葉植物が元気に育っている気がする」といった声をよくいただきます。科学的根拠として明確に示すことが難しいのですが、植物も温度や湿度、CO₂濃度など周辺環境の変化に敏感です。
高性能住宅の安定した空気循環は、植物にとっても心地良く、育ちやすい環境になっている可能性があり、「植物が元気に育つ=空気環境が整っている」という体感として、オーナー様ご自身も実感されているのです。

実際の空気環境の目安

具体的には、快適な集中環境を維持するためには、CO₂濃度を約800~1,000ppm以下に保つことが推奨されています。オフィスや学校でも、この数値を目安に換気を管理することが多く、これは家庭でも同様です。

また、酸素濃度については、通常の屋内環境であれば、21%前後に保つことが理想です。換気不足で窓を閉め切ると、CO₂が上昇することで、酸素を十分に供給できない状態になり、脳の働きに影響する可能性があります。

こうした目に見えない空気の質を数値的にも安定させる役割を果たす、換気システムが非常に重要になってくるのです。

換気の重要性や種類については、過去のコラムでもご説明しています。
ぜひ、併せてご覧ください!
高気密住宅における換気の大切さとは?

まとめ

私達の集中力や学習効率は、目に見えない空気の質にも大きく左右されます。高性能住宅は、温度・湿度・換気を安定させることで、脳にとって心地良い環境を提供しているのです。

オーナー様の声にもある通り、「植物が元気に育つお家」は実は人間にとっても快適な空気環境の証かもしれません!快適な空気の中で過ごすことで、集中力が持続し、仕事や勉強の効率も自然とあがる…空気の質は、暮らしの質そのものと言えるのではないでしょうか。

これからのお家づくりでは、見た目や間取りだけでなく、空気の質もデザインすることが、暮らしの心地良さと集中力を左右する大切なポイントになってきます。
今からお家を建てられる方は、ぜひこういった点も意識してご検討ください!