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パッシブデザインとは?木づつみのお家づくりに必要なパッシブデザインについて詳しく

2024.08.01

テーマ: コラム 

近頃「パッシブデザイン」を取り入れた住宅が注目されているのをご存知でしょうか?「はじめて聞いた」「詳しくは知らないけれど興味はある」という方もいらっしゃると思います。

今回はお家づくりで、「パッシブデザイン」を取り入れることで得られるメリットと、自然と共に歩む暮らしについて詳しく解説します!

  • パッシブデザインとは? お家に必要な自然のエネルギー

今のお家にお住まいになられる中で、日の入り方に不満や、風の通りが気になることがありませんか?

このようなお悩みを解決するのがパッシブデザインです。正確なデザインがされていないと、いくら冷房・暖房で室内温度を調節しても暑さや寒さが軽減されず、快適な室内環境を保つことはできません。

そんな重要なパッシブデザインとは、機械に頼らず太陽の光や熱、風など自然の力を利用する設計技術のことです。住宅に自然エネルギーを利用することで、省エネルギーな生活が実現できます。照明や冷暖房などのランニングコストを抑えたいと考えている方や、地球にやさしいお家づくりを目指す方にパッシブデザインの住宅はおすすめです。

  • パッシブデザインの重要なポイント

自然エネルギーを最大限に有効活用するためには高断熱、高気密なお家になるよう設計することが重要です。例えば、日射しによる熱を有効活用して室内に蓄熱性を持たせる方法もあります。南に大きな窓を設置すると、ハロゲンヒーター(電気ストーブ)約3台分の熱量を得ることができるので、冬のエアコンの使用量を減らすことができます。具体的な例を挙げると、基礎断熱によって地盤の熱容量を取り込み、リビングの一角に土間を設け、日射しによる熱を最大限活用する方法です。また春や秋に建物の低い位置と高い位置に空気を循環させる窓を設置する方法も効果があります。温度差による風圧を利用して下から上へ外気が流れる動線をつくることで温度差換気を行えるため、エアコンの使用は最低限で済みます。

  • パッシブデザインに欠かせない要素と効果的な活用方法

住宅にパッシブデザインを組み込むためには、欠かせない5つの設計要素があります。一定以上の断熱性能を組み込むことが、パッシブデザインの基本で一番大切な要素になります。しかし高断熱だけでは、「夏涼しく、冬暖かい」を実現することはできません。例えば高断熱のために、窓を小さくすると「冬の日射熱取得」「自然風の流入」「明るさ」が奪われてしまいます。このように設計の中では互いに対立することもあるため、すべての要素のバランスのとり方が重要になります。

 

そしてパッシブデザインを取り入れるために行う、代表的な5つの方法について解説します。どの要素もパッシブデザインの実現に欠かせない重要な方法です。

1断熱(夏、冬のパッシブ)

建物の断熱性と気密性は住まいの熱環境に多くの影響を与えるため、パッシブデザインにおいて最も重要な要素です。室温の変化を緩和するために、冬季は日射しで得た太陽熱をいかに守るか、また夏季はいかに太陽熱を入れないかという点が季節ごとに重要視されます。断熱性を高めるには、建築時に建物の壁や屋根などに断熱材を使用する方法が一般的です。木づつみでは、地域にあった高い断熱性を確保するために、スーパーウォール工法を採用し、硬質ウレタンフォーム断熱材を標準仕様としています。また自社大工の高度な建築技術で建物の隙間を減らし、気密性を高め隙間風による熱損失を防ぎます。高気密、高断熱化を実現すれば建物全体を一定の温度に保持できるため、どの部屋にいても適度な室温で過ごせます。

2日射熱利用暖房(冬のパッシブ)

日射熱利用暖房は、寒い冬でも日射しを室内に取り入れ室温を上昇させることで、暖房として機能させる方法を指します。日射熱利用暖房を機能させるためには、地域に合った日照シュミュレーションが必須です。例えば、南に大きな窓をつくり日差しを多く取得することが効果的です。また日射取得性能を表す数値に対して、具体的な目標を設定した上で設計します。こうして取り入れた熱を蓄熱することで、太陽光熱を最大限に活用できます。

3日射遮蔽(夏のパッシブ)

日射遮蔽とは、夏の太陽光を遮る設計を指します。外気温の高い真夏でも、日差しを室内へ入れないための日射遮蔽を取り入れることで、室温の上昇を抑制することができます。日射の遮蔽を導入するには設計の段階から軒や庇、シェードなどを取り入れ、窓から入る日射を防ぐデザインにすることが重要です。

4自然風利用(夏のパッシブ)

自然風の上手な利用は、住環境の向上において重要な要素です。風の通り道を考慮して、建物のサッシや天窓、吹き抜け等の大きさや配置を決めていきます。木づつみでは、LDKはどの方位から風が吹いても風が通るデザインをしています。朝晩の涼しい時間帯や春秋などの季節は外気を取り入れると、エアコンなしでも快適に過ごせます。自然風の活用は、特にエアコンの風が苦手な方に嬉しい仕様です。

5昼光利用(通年のパッシブ)

昼光利用は、照明をつけなくても室内に十分な明るさが確保できる設計を指します。昼間の自然光を室内に取り込むことで、照明に頼らなくても快適に生活できる明るさを保つことができます。デザイン方法は、高窓や吹き抜けから自然光を取り込む手法や、室内の壁を透明や半透明のガラスにして光が通る仕様にするなど様々です。家の中に暗い場所を作らないことが重要です。自然光は明るさの確保だけでなく、心地よい空間を作る効果も期待できるため積極的に取り入れます。

+α省エネ設備(通年)

木づつみでは、5つの設計要素に加えてさらに省エネ効果の高い設備を採用することで、光熱費を安くすることができます。

パッシブデザインのお家は、冷暖房や照明など電気機器の使用頻度が低くなるため、日々の生活コストが下がります。また省エネルギー化に加えて、自然光や風を利用して生活できることから、冷暖房の当たりすぎからくる身体的な負担が軽減されます。室内は一定の室温に保たれ、朝晩の気温差や季節の移り変わりによる室温の変化が少なくなることから、急激な温度変化による体調不良やヒートショックの可能性は下がります。さらに木づつみのお家には、自然エネルギーを利用することを想定した高耐久の素材を使用しているため建物の劣化を遅らせ、資産価値が高いこともメリットです。

 

  • まとめ

今回は、パッシブデザインについて解説してきました。パッシブデザインのお家は、省エネルギー化によって光熱費などの生活コストの削減を実現しながらも、自然エネルギーを活用することによって快適に暮らせます。木づつみのお家は、パッシブデザインで快適な生活を送るために、高い断熱性と気密性を有しています。また設計では土地それぞれの日照時間や熱量など、細やかな調査や計算を行った上で地窓・高窓や吹き抜けなどを設置し、太陽光や自然風の取り込み、そして遮熱・蓄熱させるための工夫を行っています。

自然を感じながら長く快適に住み続けられるパッシブデザインの施されたお家は、地球温暖化などの環境問題が話題になっている現代にこそふさわしいお家と言えます。

これから住宅へのリフォームやマイホームの購入を  検討している方は、高断熱・高気密さらには未来の自然環境にも貢献できるパッシブデザインの高性能住宅を検討してみてください。

木づつみでは、みなさまのお家づくりをサポートするイベントを随時開催しておりますので、お気軽にいらしてください。

心よりお待ちしております。