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ZEH(ゼロエネルギーハウス)や長期優良住宅とは?

2025.03.31

テーマ: コラム 

 

大黒屋木づつみのコラムを本日もご覧いただき、誠にありがとうございます。

 

  1. はじめに:これからの住宅に求められる性能

 

 

昨今地球環境の変化に伴い、様々な分野において環境に配慮を行う取り組みがされています。私たち木づつみが属する住宅業界も例外ではありません。

 

見方によっては、建築そして住宅業界は環境配慮の最先端にいるといっても過言ではありませんが、「環境配慮」といっても方法は様々です。まず、使用するエネルギーを減らす考えの「省エネルギー化」。

 

そして建物を長く使うことで資源の削減を目指す「長寿命化」が求められています。しかし、日本の住宅建物寿命が30年ということに比べ、欧米諸国は50~70年と日本の住宅の建物寿命が非常に短いことが問題となっています。

 

本日のコラムでは、これからの住宅に求められる性能についてお話させていただきます。これからのお家づくりには欠かせない内容となってきますので、ぜひ最後までお付き合いいただけますと幸いです。

 

  1. ZEH(ゼロエネルギーハウス)とは?

 

 

まず初めに、ZEH(ゼロエネルギーハウス)についてご説明します。

 

(1) ZEHの定義

ZEHとは、Net Zero Energy House(ゼロエネルギーハウス)のを省略した言葉で、年間の一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロまたはそれ以下になる住宅のことを指します。

 

ZEH住宅の実現には、高断熱+省エネルギー設備+創エネルギー(太陽光発電など)の3つの組み合わせを行うことが重要です。

 

(2) ZEHの3つのポイント

「ZEHの定義」でお話したようにZEHの実現には3つのポイントをおさえることが重要です。

1.高断熱化

1つ目は高断熱化です。高断熱の断熱材や窓を使用することで外からの冷気や熱気といった熱を遮断します。また同時にお家の隙間をなくす、気密性能の向上を行うことで外気の流入と室内の空気が逃げることを防ぎます。

弊社ではスーパーウォール工法と自社大工による気密処理を行うことで、高気密高断熱のお家づくりを行っています。

2.高効率設備の導入

次に省エネルギー化を目指した高効率設備の導入です。

3.創エネシステム

最後に太陽光発電や蓄電池といった設備を導入し、エネルギーを創る働きです。太陽光パネルを設置しエネルギーを創り、創ったエネルギーを蓄電池に貯めて夜間に利用するといったことができます。

日中でも創ったエネルギーで生活ができます。弊社のモデルハウスにてその様子を見ることができます。

 

(3) ZEHのメリット・デメリット

 

メリット

・光熱費を大幅に削減できる

最近の物価高騰に伴い、光熱費が徐々に上昇しています。ZEHでは、3つのポイントをおさえていることで、より効率的な冷暖房の活用ができ光熱費を削減できます。住んでからの費用になってくるため、絶対に忘れてはいけないポイントです。

 

・停電時でも電力を確保できる

2つ目に災害対策です。2024年の1月に石川県能登半島では大規模な地震が起きました。大きな災害が立て続けに起きている今、いつ住まわれている場所が災害に見舞われるか私たちにもわかりません。

 

しかし、そんな災害時にも創エネシステムを導入した住宅に住んでいることは非常に心強いです。停電時にも発電した電力を確保することができ、心の落ち着くお家で過ごすことができます。

 

・補助金が活用できる

またZEHには、日本の住宅でZEHを推進するべく国やお住まいの地域、自治体より補助金が出ます。

 

デメリット

・初期費用が高い

一方でZEHにするということは、一般住宅よりもよい設備投資を行う必要があります。つまり、初期費用が高くなってしまうというデメリットがあります。

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しかし、メリットでもお伝えしたように、設備を導入することで国やお住まいの地域から補助金が出ます。そのため、初期費用が高いというデメリットも軽減されます。

 

・太陽光発電の発電量が天候や立地によって左右される

太陽光発電はやはり、太陽光を必要とします。そのため、天候や立地に左右されてしまうことは少なからず発生してしまう問題であり、デメリットです。

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しかし、屋根の向きや形状を工夫することで、太陽の光を得にくい立地でも太陽を最大限に味方に付けることで、問題は解消されます。

 

  1. 長期優良住宅とは?

次に、長期優良住宅についてご説明いたします。

 

 

(1) 長期優良住宅の定義

長期優良住宅とは、国が定めた長期優良住宅認定制度の基準をクリアした住宅です。つまり長きにわたり良好状態で快適に住めるよう、耐久性や省エネ性を高め、更には可変性の優れた住宅のことを指します。

 

長期優良住宅認定制度は2009年にスタートしています。一般社団法人住宅性能評価・表示協会によると、認定戸数は年間10万件程度で推移しています。近年は、新築戸建住宅の約4戸に1戸が長期優良住宅の認定を取得しています。

 

木づつみでは、長期優良住宅が国内で4戸に1戸に対して、お家づくりをさせていただいたお家全棟で長期優良住宅を取得しています。

 

(2) 長期優良住宅の認定基準

長期優良住宅の認定を受けるには、国(国交省)より7つの基準が設けられており、これらの基準をクリアする必要があります。

 

1.耐震性

まず耐震性です。極めて稀に発生する地震による力に対する構造躯体の倒壊、崩壊等をしにくくする必要があります。木造住宅の場合は、建築基準法で定められている耐震等級3を取得する必要があります。(令和4年度に法改正が行われています。)

耐震性のみならず、台風や火事、水害といった自然災害による被害の発生防止又は軽減に配慮されたものであることも重要です。

 

2.省エネルギー性

ZEHでもお話させていただいたように、長期優良住宅でも省エネルギー性は重要です。必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていることが必要です。断熱性能等級にして等級5(Ua値0.46以下)一次エネルギー消費量等級6に適合することが基準になっています。

 

3.維持管理・更新の容易性

建物そのものである構造躯体に比べて耐用年数が短い内装やトイレなどの設備に対して、維持管理が容易に行うためにに必要な措置が講じられている必要があります。ここで言う維持管理とは、清掃や点検、補修そして更新(入れ替え)のことを指します。

また、維持管理の計画が建築時からされていることも維持管理において重要な要件の一つです。具体的には何年ごとに点検を行うかと決められているかどうかということです。

 

4.劣化対策

お家づくりを行う世代だけでなく、数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できる耐久性の高いお家である必要があります。特に注意する必要があるのは壁内の結露です。壁内結露が起きるとカビ等の発生につながり劣化を早めてしまいます。

 

結露に関してこちらのコラムに記載しておりますので、ぜひご覧ください!

▽▽▽

結露を防ぐためにはどんな対策をするべき?結露の発生原因と対策を詳しく解説! | 東村山の工務店 大黒屋「木づつみ」

 

5.可変性

将来、親世代から子世代さらには子世代から孫世代と何世代にも渡って住宅を使用する上で、間取り変更がしやすい設計であることが必要です。

 

6.バリアフリー性

可変性と同時に将来を考え、バリアフリー性を高めておくことも重要です。段差が多かったりしてしまうと使いづらく、長くお家に住むことができなくなってしまいます。

 

7.住戸面積

良好な居住水準を確保するために必要な規模を有する、つまり住宅の面積が一定以上である必要があります。「75㎡以上かつ1つの階の床面積が40㎡以上」という基準があります。

 

(3) 長期優良住宅のメリット・デメリット

メリット

 長期優良住宅を普及するために、一定の認定長期優良住宅の新築又は建築後使用されたことのない認定長期優良住宅の取得を行った場合、様々なメリットを得ることができます。

 

・住宅ローン控除や固定資産税の優遇措置

1つ目は税金の特別措置があります。新築住宅の場合は、所得税(住宅ローン減税/投資型減税)や登録免許税、不動産取得税、固定資産税が軽減されます。また、既存住宅の場合には所得税が軽減されます。(住宅ローン減税のみ。)

注意点として、固定資産税の特別措置は一般住宅の場合は、5年間の措置のため6年目以降は税額が「元に戻る」ことになります。つまり固定資産税が“増税”されるわけではありません。

その他にも長期優良住宅は耐久性が高く、長期的にメンテナンス費用を抑えられます。そのため、長期にわたり住宅の価値(=資産価値)が保証されます。

 

デメリット

申請や認定に費用がかかる

ここまでご説明させていただいたように長期優良住宅とするには、申請を行い認定を受ける必要があります。そのため、申請のための費用がかかってしまいます。

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しかし、申請費用を上回る程の補助金/助成金が出ます。そのため、費用についてのデメリットは少ないです。

 

設計の自由度がやや制限される

耐震等級3を取るためには、設計の自由度が少なからず制限されてしまいます。

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一方で自由度優先することで耐震性能が下がってしまうことは、住宅の安全性を下げてしまいます。また、設計次第ではデメリットを感じずにお家づくりを行うことができます。

 

 

  1. ZEHと長期優良住宅、どちらを選ぶべき?

結論から申し上げますと、ZEHと長期優良住宅の基準どちらも実現するべきだと言えます。木づつみのお家は、高い性能を標準で有しているため、安心してお家づくりを行うことができます。

 

  1. まとめ:未来の家づくりに向けて

 

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。ZEHも長期優良住宅もどちらもメリットが多く、これからの住宅には欠かせない内容になってきます。

補助金や助成金も活用しながら未来のお家、そしてお家づくりをお考えの皆様の夢のお家の実現を、私たち木づつみと共に考えていただけますと幸いです。

他にもお家づくりのためのコラムや、日常を描いたブログ投稿更新していますのでぜひご覧ください!